発行日 :平成27年 7月
発行NO:No35
発行    :溝上法律特許事務所
            弁護士・弁理士 溝上哲也
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   【5】記事のコーナー:ウェアラブル端末〜

    数年前から耳にするようになった「ウェアラブル端末」。ウェアラブルデバイス(Wearable Device)とは、ウィキペディアにも記載のあるようにWearableの文字通り、身に着けて利用するコンピューターデバイスのことです。
    本年、Apple社が「Apple watch」を発売しましたが、「グーグル・グラス」の開発辺りから各社ウェアラブルデバイスの投入に力を入れだしたようです。 ウェアラブル端末には、腕時計型、メガネ型はては指輪型などもあり、その使途も様々です(総務省)。

     試しに特許庁の「特許情報プラットフォーム」で「ウェアラブル」を検索すると438件ほどヒットします(2015/06/30現在)。
    2002年頃からの出願が始まり、当初は医療用であったりとか専門的な分野で使用するようなものについてのものが多く、近年になるほど身近な生活の中にあるものについてのものが多くなって来ているようです。少しピックアップしてみますと以下のようなものがあります。

特開2015-057100
2015年03月26日
運動用機能を有するウェアラブルデバイスアセンブリ ナイキ イノベイト セー. フェー. 特願2014-224074
2014年11月04日
特開2015-032137
2015年02月16日
書籍の在庫確認システム 株式会社ビジュアルジャパン 特願2013-161131
2013年08月02日
特開2015-011355
2015年01月19日
運転者の眼球注視を追跡することにより、広告への運転者の関心を検出するための装置および方法 ハーマン インターナショナル インダストリーズ, インコーポレイテッド 特願2014-133770
2014年06月30日
特開2015-005972
2015年01月08日
撮影画像のプライバシー保護機能を有するウェアラブルデバイス及びその制御方法並びに画像共有システム 株式会社テレパシーホールディングス 特願2014-092058
2014年04月25日
特開2014-206904
2014年10月30日
ウェアラブル装置、プログラム及びウェアラブル装置の表示制御方法 オリンパス株式会社 特願2013-084895
2013年04月15日
特開2014-086905
2014年05月12日
眼鏡型ウェアラブル装置及び眼鏡型ウェアラブル装置のフロント部 オリンパス株式会社 特願2012-234797
2012年10月24日
特開2013-205218
2013年10月07日
案内システム 国立大学法人弘前大学 特願2012-074483
2012年03月28日
特開2013-191170
2013年09月26日
改札システム、自動改札装置およびウエアラブル乗車券媒体 株式会社東芝 特願2012-058742
2012年03月15日
特開2013-146557
2013年08月01日
運動機能性を有するウェアラブルデバイスアセンブリ ナイキ インターナショナル リミテッド 特願2013-003124
2013年01月11日
特開2012-205163
2012年10月22日
ウェアラブルカメラ パナソニック株式会社 特願2011-069237
2011年03月28日
特表2015-515801
2015年05月28日
入力及び出力構造を有するウェアラブル・デバイス グーグル・インク 特願2015-501912
特表2015-515287
2015年05月28日
運動機能性を有するウェアラブルデバイスアセンブリ ナイキ イノベイト シーブイ 特願2014-553355
特開2002-297966
2002年10月11日
ウェアラブルコンピュータを用いた生鮮商品買付方法およびシステム、生鮮商品買付用ウェアラブルコンピュータならびに生鮮商品買付用プログラム 株式会社東芝 特願2001-102162
2001年03月30日
特開2004-041506
2004年02月12日
人工魚展示デモ用ウェアラブルシステム及びこれを用いたデモ方法 三菱重工業株式会社 特願2002-204437
2002年07月12日
特開2004-102750
2004年04月02日
不法投棄の管理システム、及び、それの管理方法 三菱重工業株式会社 特願2002-265031
2002年09月11日
特開2008-198028
2008年08月28日
ウェアラブル装置、認証方法、およびプログラム ソニー株式会社 特願2007-033990
2007年02月14日
特開2010-081480
2010年04月08日
携帯型不審者検出装置、不審者検出方法及びプログラム 富士フイルム株式会社 特願2008-249677
2008年09月29日
特開2011-048439
2011年03月10日
ウエアラブル注文端末及びプログラム 東芝テック株式会社 特願2009-194051
2009年08月25日


    一般的によく知られているものは、マラソンなどのトレーニングの際に腕等に装着して運動量や心拍数などを測定、記録したりと健康管理、体調管理に使用するものだと思います。 最近テレビ等で見聞きしたのは、紫外線量を測定したり、野外の活動のために熱中症度数を表したりといったものもあるようです。

    かくいう私もある日、主人から腕に装着するウェアラブル端末を手渡され、しぶしぶ受け取ったものの、使ってみるとなかなか面白い。
着用することにより、万歩計のように歩数をカウントしたり、端のボタン状の部分を押してモードを切り替え、着用したまま寝ると睡眠状態と睡眠時間を測定したりします。他に若干の機能もあるのですが、何が面白いかというと睡眠の表示です。
    「深い眠り」と「浅い眠り」に分けて表示され、夜中に起きた場合(どうも起き上がって立ち歩いた場合)も表示されます。寝ているときの体の動きをセンサーが感知しているらしいのですが、「深い眠り」と「浅い眠り」の睡眠の質の判断の真偽はともかく、起き上がった時間、回数はなるほどその通り表示されます。     
毎日見ていると、今日はよく眠れたとか、深い睡眠が多くて疲れていたのかとか、妙な説得力と満足感があります。

    最近は「ウェアラブル玩具」なるものも出てきたという記事や衣服によってコンピューターを操作するといった記事もありました。
    パーソナルコンピューター→携帯電話→スマホ→タブレット端末→ウェアラブル端末とIT機器の進化、開発も加速して来ていますが、定着するのか一過性のものとなるのか。はたまた、どういった方向に進んで行くのか。いずれにせよ、利点があれば弊害もあり、グーグル・グラスの一般発売が中止(延期?)されたことを鑑みても大きな課題があるようです。

    難しいことはさることながら、自分を管理しているのか、端末に管理されているのか分かりませんが、もうしばらくは飽きずに楽しめそうです。

(H27.7作成: 事務経理部 中野 博美 )


→【1】論説:買物代行業と小売役務商標の侵害事例について〜東京地裁 H27.1.29 判決(判例時報2249号86頁)〜
→【2】論説:色彩のみからなる商標の出願状況について〜
→【3】論説:成年後見制度の活用について〜
→【4】記事のコーナー:アンケート:「自分の名前をどう思っているか」について〜
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